今日、掃除をしていてふと思い出した言葉がある。
「近い未来、ものは壁か人体に収まる」という言葉だ。
デザイナーを目指して一直線に突っ走っていた学生時代の僕は
その言葉に何の違和感も覚えなかったが、
今はどうか?
「たぶん、そうはならないだろう」と思う。
デザインが牽引する「夢の世界」と、
人々がなんとか今日を生き抜く「現実の世界」の二つは、
交わることがないパラレルワールドになっていて、
現実主義の人たちを何らかの手段で「時空移動」させないと
決してデザイナーの理想の世界は実現しないからだと思う。
「デザイナーの修行のため」と、
足を踏み込んだマーケティング・プランニングの世界で
「ショッパーマーケティング」という手法に触れて、
余計にそう思った。
これは店頭やレストランなど「買い場」と言われる
いわば消費の現場で、人々がどんな行動をしていて
そこからどんな欲求が見て取れるかを明らかにする手法で、
一般の人たちがどれだけデザインを意識していないかを
身を以て体感したからである。
右脳的な欲求に腰の重いその人たちの感性を奮い起たせるには、
「価値観の革命」が必要であり、
デザイナーが思い描く理想の世界へどう引っ張っていくかが、
重要になってくると思う。
でもこれはすごく難しいことだと思う。
EXILEが好きな人を、くるりのライブに誘うようなものだ。
引っ張り方の軸がぶれたり、どちらかが無理しても
意味がない。
また、EXILEから切り離さなくては、
腰が重いので、結局一過性のものになってしまうだろう。
…と、偉そうに語ったけど、
何も具体的な解決策は考えられてない。
ある意味永遠のテーマかもしれないこの課題、
あなたならどーする?
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